☆読書感想 世界基準の働き方
著 高岡浩三 ネスレ日本社長
2017
様々なビジネス媒体でネスレの成功は取り上げられている。
その先頭に立つ人の考えがまとめられている。
まずキットカット。
アラサーの私には、普段口にすることはないが、本に書かれていた通り、受験シーズンに食べたことがあった。
「きっと勝つ」という語呂合わせだと思っていたが、九州弁の「きっと勝っとぉ」が元だとは知らなかった。
また、ネスカフェアンバサダー。
これはいろんな本で成功したビジネスとして取り上げられている。
最初は北海道から始めて、そこから全国展開していたとは知らなかった。
基本的に小さく試して、勝てるとわかってからビジネスを展開する方式で成功されたそうだ。
その試す内容は、顧客も知らない無意識の問題に目を向けられている。
これはつまり、誰も試したことのないこと、それまでの慣習に捉われず、新しい切り口を入れるところにチャンスは眠っているということだ。
その際、最初から大きく賭けて失敗してしまうと失敗のレッテルを貼られ、二度と成功が掴めなくなる。
だからこそ小さく試しているそうだ。
著者がこれまで成功を掴んできた理由は、若い頃から外国の人間とのやり取りを行ってきたからだと述べている。
ネスレはスイスに本社のある外資系メーカーだ。日本と海外の文化は大きく異なる。海外からの質問には日本人からは生まれない気づきがあった。
これが、著者の思考に大きく影響してきたらしい。
著者はイノベーションとリノベーションについての違いについて説明していた。
我々日本人にはどうも新しいものを見つける時、リノベーション、すなわち改修の考えに寄ってしまう。
保守的な考え方だ。
重要なのは新しい捉え方、すなわち、イノベーションなのだ。
つまり、これまで成功してきた日本企業の大半はリノベーションしか行えず、自然淘汰されてしまうのだ。
生き残るためにイノベーションを起こそう。