☆読書感想 通訳日記

著  矢野大輔  日本代表通訳士

2014

 

ブラジルw杯 ザッケローニジャパン時代の通訳士の4年間の日記をそのまま載せた図書。

2010年から4年間が記録されている。

 

日記というのは不思議なもので、誰に向けて書くのかというのがはっきりしない。

誰かに向けて書くのは手紙である。

誰でもないというのはつまり、自分に向けて書いているわけだが、それは意外に恥ずかしいものだ。

なにせ、自分に話しかけるという行為は通常の生活の中では必要としない違和感のある行為だからだ。

 

しかし、このブログに書いている自分について言えるのは、書いている時の自分の感情や行動はその後すぐに忘れてしまうということだろう。

見返すと、そういえばこう思っていたなぁと気づかされることが沢山ある。

 

まあ、凡人の私がこう思うのだから、著者もこの本を後で読み返した時、その時その時の感情を思い出して泣いたり笑ったりするんだろう。

 

 

ということで戯言は終わりにして、中身の話だが、やはり日本代表というのは大変で、職人的で、情熱的な集団だと分かる。

 

サッカーはチーム競技の上、世界中の国々と頻繁に試合をする。これほど、短い期間に何度も選手を招集して試合をするスポーツは他に見当たらない。

しかも、11人という大人数で、一つとなって戦うわけだ。監督はこの11人のみならず、控えの選手にも同じコンセプトを共有しなければならない。

そして勝ち続けなくてはならない。

 

ザックジャパンが、優れたチームだったことはこの本がありのまま示してくれている。w杯は残念な結果に終わったが、今年のロシアのドタバタと比較するとなんて結束したチームだったのかと感心させられる。

 

改めてサッカーは最高のスポーツだと感じた。

人生でこんなにも充実した時間を過ごせるなんて羨ましい。

 

サッカーは言ってみれば代理戦争だ。

国を代表して戦う、多人数、全世界で行われる。

まさしく、プライドをかけた世界戦争そのものだ。

いつだって、日本は勝っていてほしい。

常勝日本となることを願い、いつかw杯優勝をもぎ取ってほしい。