☆読書感想 カラーでよみがえる日本軍の戦い

著  日本戦士研究会

2018

 

大東亜戦争における日本軍の歴史をカラー復元をした写真で紹介する一冊。

 

私は今まで大東亜戦争と太平洋戦争と2種類の呼び方があることに疑問を抱いていた。

どちらかというと後者の言葉を使っていた。

それは多分授業や教科書の中で、前者の言葉を使うことがなかったからだろう。

しかし、当時の日本の戦いは太平洋周辺にとどまらない東アジア周辺の戦争の呼称としては大東亜戦争の方が正しいと感じる。

 

太平洋戦争という呼び名は戦後の欧米からの教育制度改革により始まったらしい。非常に腹立たしい。

 

この本を読んで日本の戦いは単なる帝国の拡大を望んで行なったものでないとわかる。

それはこの戦争がベトナム、インド、ミャンマーなど、日本の戦いが呼び起こした世界革命だということだ。

 

当時、欧米による植民地支配は酷いものだった。

彼らの力は弱いものたちを人間というより畜産物とみなしていた。

その状況を見ていた日本はその光景が脅威だった。

中国やインドという広大な土地と人民が、その何十分の一の人間に支配されるというのはおぞましいことだろう。

日本も戦わなければその一部となっていただろう。

 

だが、日本人の心はそれを許さなかった。

当時は人権主義活動も活発になり、人が平等であるべきだという思想は非常に強くなっていただろう。

それに数百年も他の国家からの侵略も受けず、自国なりの文化や伝統が育った環境もある。

それを守りたいという気持ちもどんな国にも負けず持っていたと思う。

 

 

戦力差を考慮すれば当然のごとく無謀な戦いだった。

日本の技術力は零戦に代表されるような航空戦闘力の強さを示したが、いかんせん資源が足りなかった。

ない資源を振り絞って、当時世界最大の戦艦をいくつも作ったが、圧倒的な物量差には敵わなかった。

 

日本は戦争に敗けた。

しかし、欧米列強の思想には勝ったのだ。

植民地での国民解放軍、独立軍の教育や共闘をしたことで、戦争敗北後も東アジアは次々と独立した。

それが今に繋がっているのだ。

これほど素晴らしい結果はない。

 

この本に出てくる人間の顔は今の日本の若者の顔となんら変わらない。

その笑顔も肉体も何も変わらないのだ。

違いがあるとすれば、国を背負って戦う、その精神だ。

 

 

現代は軍事力ではなく、経済力がものをいう時代だが、この世界大戦と呼ぶべきフィールドで戦う我々の精神は国を背負っているだろうか?

欧米に負けないという気持ちは常に持ち、我々だからできる戦いを見せ、後の時代のために戦っていこう。

 

国のために戦った全ての人に感謝を込めて、御礼を申し上げる。

ありがとう