☆読書感想 マッキンゼーが予測する未来
著 リチャード・ドッブス MGI(マッキンゼー・グローバル・インスティチュート) 他
2017
以前エコノミスト誌が出した「2050年の技術」を読んだがあれよりも今を基準にした内容だ。
一般の中でも企業に属す人向けだろう。
まず新興国の成長について、都市化の影響が大きいということを示している。
中国やインドではすでに1000万単位クラスのメガシティが存在しているが、これから更に人口100万人を超える都市が生まれてくる。
2025年まで今の規模の経済成長を続けるだろう。
一方で日本を含む先進国は経験したことのない高齢化と労働人口減少をあじわうことになる。
日本はその中で最も早くその傾向が強い。
ここで世界に先駆けて、対策できれば他国の見本もしくはビジネスチャンスとすることができる。
また、ビジネスという点では例えば中国であればどの都市でも同じやり方で商売をしてはいけない。
車であれば、同じ中国でも海岸部の都市ではいわゆる高級車が売れ、内陸部では口コミで人気の車が売れると言う。
住む人間の特性、文化が異なるのだ。
例えば大阪と東京では、食事から言葉までまるで違うだろう。
そのような違いに対応できるよう調査、マーケティングが重要だと説明していた。
以上が印象に残ったことだが、それ以外にちょっとダメ出しをしたい。
とにかくこの本は例を示してくれる。
ある国はこうだ。ある企業はこうだ。
このおかげで言いたいことがはっきりしない。
途中で何についての話なのか分からなくなってしまった。
それも何回もだ。
文章を作る上で、例を示すということはわかりやすくなると考えがちだが、やり過ぎはよくない。
本の半分から先は、頭に残っていない。
読み手が整理できる、休める文章を用意してくれ。